自治体予算の倍以上の事業を実施し更に自走化

Last update: 2026,4,6

モデル事例, まちづくり組織, 自治体, プロジェクト全体, ソリューション開発

CASE STUDY

支援先の属性 ・県庁
・非営利団体
目的 ストリートカルチャーの普及、啓発。
活動概要 若年層に支持されるストリートカルチャーを振興するため、県が予算化した事業を受託した。
本事業は3年間で予算が段階的に削減される計画であったため、プロジェクトの初期段階から将来的な自走化を見据えた活動を展開。
主に、イベントの開催や情報発信媒体の構築を通じ、文化の普及・啓発に取り組んだ。
課題 県はストリートカルチャーの普及を推進する方針を掲げていたが、確保できる予算には限りがあった。当時の状況として、ストリートカルチャー団体はジャンルごとの活動に留まっており、他ジャンルとの連携が図られていないために普及が進まないという課題を抱えていた。また、一部ではストリートカルチャーに対して否定的なイメージを持つ層も存在していた。

このような状況下で県の促進事業が開始されたが、予算規模は1年目を基準として、2年目は2分の1、3年目は3分の1へと段階的に縮小されることが決定していた。そのため、事業の継続には外部資金の調達や自立的な活動資金の確保が不可欠であった。さらに、依然として各ジャンル間の連携も不十分な状態にあり、組織横断的な協力体制の構築が急務となっていた。
状況 各ジャンル間の連携は無く、それぞれのプレイヤーやファン層のみを対象とした、限定的なイベント開催に留まっていた。
相談内容 県庁より、ストリートカルチャーの普及および啓発に関する相談を受けた。予算が年々削減されるという厳しい制約の下、リソースの最適化を図りながら、いかに目的を完遂するかが大きな課題であった。
支援概要 ・「福井県ストリートカルチャー協会」の設立と運営
ストリートカルチャーの持続的な連携体制を構築するため、「福井県ストリートカルチャー協会」を設立。当社がその事務局運営を担い、組織の核として機能させている。

・ 普及啓発および情報発信の強化
認知拡大と理解促進を図るべく、各種イベントの開催とともに、独自の情報発信媒体の構築を推進した。

・ 自走化に向けた包括的コンサルティング
組織の自立運営(自走化)を目指し、戦略的なコンサルティングを実施。具体的には、協賛金や補助金の獲得支援、さらには従来無償であった体験会の有償化など、収益構造の抜本的な改革を断行した。
支援結果 ■組織設立の背景と初年度の歩み
従来、ストリートカルチャー界隈には各ジャンルを横断的に統括する組織が存在しなかった。そこで、バラバラに活動していた各カルチャーを取りまとめ、窓口となる連携組織を設立した。組織化したことで外部からのコンタクトが容易となり、多方面から出演や協力の依頼が寄せられる体制が整った。

■設立1年目
県庁の予算を活用して初となる主催イベントを開催し、成功を収めた。この実績が呼び水となり、新たに2件のイベント出演依頼を獲得するなど、組織としての第一歩を堅実に踏み出した。

■2年目
さらなる自立化を目指して体験型コンテンツを全面有償化した。この施策により、各カルチャー団体に直接的な収益を生み出す構造を構築した。有償化による客足への影響が懸念されたが、結果として客数は減少せず、むしろ対価を得ることで「サービスとしての質」を追求する意識が各組織に芽生えた。具体的には、ヘルメットの拡充による安全性の向上など、参加者への還元が強化された。
また、県の予算とは別に新たな補助金を獲得し、県予算規模に匹敵するイベントを別会場で計3回実施。さらに特別協賛を獲得したことで、収益基盤はより強固なものとなった。

■3年目
前年に続き補助金を活用し、大規模イベントを計3回継続して実施した。加えて、行政との連携をさらに深め、公共スペースの賑わい創出を目的とした委託事業を2件獲得。イベント興行のみならず、地域課題の解決を担うパートナーとしての地位を確立した。

■4年目以降
3回以上の大規模イベントを定常的に開催できる運営体制を完全に構築した。

■総括
本組織の活動は、当初の行政予算を大幅に上回る事業規模を次々と実現してきた。特筆すべきは、初期の予算措置が終了した後も、1年目の予算規模の3倍以上に成長した事業を継続している点である。ストリートカルチャーを一時的な流行に終わらせず、自走可能なビジネスモデルへと昇華させた稀有な成功例といえる。

自走化支援内容

自走化の方法

会の目的である普及・啓発活動を推進するため、「特別協賛枠」や「企業版ふるさと納税」、さらには「委託事業」を獲得する収益モデルを構築いたしました。

また、当初は無償で行われていた各ジャンルの体験会を、2年目よりすべて有償化いたしました。これにより、各プレイヤーが適正な収入を得られる仕組みを整え、活動負担による衰退や離脱を防ぐことに成功しております。さらに、地域の習い事教室へのメニュー導入も実現し、団体の自走化に向けた基盤を確立いたしました。

獲得した収益

■ 企業版ふるさと納税の活用
多様な収益化手法の中から、一例として「企業版ふるさと納税」の活用事例をご紹介します。市の「賑わい創出事業」の一環として寄付メニューを構築し、1社限定で250万円(税込)の寄付獲得を実現いたしました。 別の企業版ふるさと納税でも予算確保予定

■ 特別協賛枠の獲得
1社限定の「特別協賛パートナー」を新設・獲得いたしました。事業規模に応じて変動はありますが、1案件あたり40万円〜120万円の協賛金を確保しております。

■ 委託事業の受託
ソフトコンテンツ(企画内容)の不足に悩む団体に対し、ストリートカルチャーを軸とした企画を提案し、予算獲得に至りました。1件あたり100万円〜150万円の案件を複数獲得し、収益の柱として成長させています。

企業版ふるさと納税・特別協賛の設計

今回の自走化を実現する上で、最大の鍵となったのが「特別協賛」「企業版ふるさと納税」の獲得戦略です。

1.ターゲット選定の狙い

対象業種: 建設業
選定理由:ストリートカルチャーのプレイヤーやファン層に建設業が多いため

2.協賛企業へのメリット(提供価値)

ストリートカルチャーへの支援を通じて、企業のブランディングを推進いたしました。
この取り組みにより、自社社員だけでなく、建設業界に従事する他の方々に対しても、大きなリクルートブランディング効果が見込まれています。

今後の展開例

現在の特別協賛や委託事業を継続しつつ、次なるステップとして「スポーツ支援」をテーマに掲げた企業版ふるさと納税の獲得を目指しております。確保した財源をもとに各地域での展開を加速させることで、普及・啓発活動のさらなる促進を図ってまいります。