まちづくり団体とは?
「まちづくり活動」とは、地域をより良くすることを目的とした、非営利の活動のことです。具体的には、市民活動や商店街の活性化、町内会活動、スポーツ支援など、多岐にわたります。
まちづくり資金問題①「報酬問題」
まちづくり活動は、華々しく立ち上がる一方で、その多くが数年のうちに衰退、あるいは消滅してしまうのが実情です。活動開始から3年を超えて、規模を維持したり拡大したりできる団体は、決して多くはありません。
では、なぜ活動の継続が難しくなるのでしょうか。その大きな要因は、活動への労力と、それによって得られる「対価」のバランスが崩れてしまうことにあります。
多くの場合、活動の原動力は「地域を良くしたい」という想いから得られる、心の満足感「感情対価」です。 活動を始めた当初は、地域に貢献できたという喜びだけで、自身の労力に見合った対価を得ていると感じられます。
しかし、活動を続けるうちに、同じだけの満足感を得るために必要な「活動量」が増えていく傾向にあります。 次第に、精神的な満足感だけでは負担を補いきれなくなり、結果として活動は衰退や消滅へと向かってしまうのです。
弊社では、この「感情的な満足感だけでは埋められない部分」を、金銭などの「報酬対価」で適切に補うための支援を行っています。
まちづくりを本業や副業として取り組むことで、本来仕事に充てていた時間を活動に活用でき、生活面での負担を解消できます。また、正当な報酬を得ることは、精神的なゆとりにもつながります。
もちろん、報酬を目的として活動されているわけではないことは、十分に理解しております。弊社の代表自身も、12年間にわたり無報酬で団体を率いてきました。しかしその結果、自分自身や周囲が疲弊し、無理を重ねてしまう状況も間近で見てきました。 報酬を得るというのは自身の活動が報酬の為ではない為、最初得ることに勇気がいります。
しかし、活動を継続していく上で、対価の不足を補うための非常に有効な手段であると考えております。
参照:まちづくり活動が続かない本当の理由は「対価の欠如」
まちづくり資金問題②「活動資金が無くて実施ができない」
多くの団体が補助金を活用して活動されています。補助金は「活動を新しく始める」際や「今ある活動をより良くする」ためのツールとして、非常に心強い存在です。
しかし、注意しなければならないのは、補助金は本来、活動を「継続させること」そのものを目的としたものではないという点です。 補助金を活用すること自体は素晴らしいことですが、もし補助金に依存しすぎてしまうと、支援が切れた瞬間に活動が止まってしまいます。大切なのは、補助金を「きっかけ」として使いながら、徐々に自立して継続できる仕組みを作っていくことです。
参照:補助金ありきの限界ーまちづくり活動を継続・拡大させる意識転換
活動を継続していくためには、どうしても資金が必要になります。
その用途は、日々の運営費から企画の実施費用まで、多岐にわたります。
先ほどお伝えした通り、補助金は「最初の一歩」には役立ちますが、何度も繰り返し利用できる制度はほとんどありません。 そのため、補助金が切れた途端に資金不足に陥り、活動が止まってしまうのが多くの団体の実情です。
弊社では、コンテンツ作りや組織づくりなど、さまざまなノウハウを提供し伴走支援を行っています。しかし、どんなに素晴らしい志やアイデア、ノウハウがあっても、資金がなければ実行に移すことすらできないことが多いのも現実です。
「資金」があり、そこに「確かなノウハウ」が加わることで、初めて新しい企画が生まれ、自分たちで活動を回していく「自走化」が可能になります。
綺麗事抜きに申し上げれば、「まずは資金を確保しなければ、何も始まらない」というのが、まちづくり活動のシビアな現実なのです。
資金を得る方法は?
資金を得る方法としては、主に以下のようなものがあります。
❶ 協賛金
❷ 入場料・参加費
❸ 補助金(別記事で説明予定)
❹ 委託金
❺ 行政委託金(別記事で説明予定)
今回は、その中でも特に効果的且つ継続しやすい「➊協賛金」の新しいやり方についてご紹介します。
多くのまちづくり活動での協賛金は、地域貢献をしているから依頼するケースや人間関係に基づく「お願い協賛」になりがちです。しかし、この方法では企業にメリットが少なく費用対効果で対価が合わずに継続が難しいです。
弊社代表も若い頃、ボランティアでイベントを開催する度に最大で300万円ほどの協賛を集めておりましたが、その手法は「お願い協賛」であり、イベントの回数が増えるにつれて協賛が難しくなり、継続性を欠きました。 また、自分の人脈を削っている感覚もありました。 そこで生み出したのが今回紹介する、まちづくり活動自体に広告価値をつけて広告協賛を得る「まちづくり活動の媒体化」という手法です。
広告とは何か
広告は、新聞やテレビ、ラジオ、フリーペーパー、WEB、SNS、イベントなど、多様なメディアを通じて行われる広報活動を指します。2021年の日本の広告費は約6兆8千億円で、2025年には8兆6百億円に増加しています。企業は主に、プロモーションやブランディング、リクルート、市場調査などの目的でこの予算を活用しています。
まちづくり活動自体が広告メディアとなり得ます。従来の協賛方法とは異なり、まちづくり活動を媒体化して企業の広告価値を創出することで、企業は広告費という認識で協賛金を継続的に支払うことが可能になります。これは団体と企業の双方にメリットがあります。
まちづくり活動を媒体化とは
まちづくり活動で行われるチラシ配布やメディア取材、イベント開催といった様々な取り組みは、企業にとって「プロモーション」「ブランディング」「顧客との接点」という非常に価値の高い広告資源となります。
例えば、活動の公共性を活かして自治体の広報網などを活用すれば、通常は多額の費用がかかる広範囲への宣伝を低コストで実現できますし、地域貢献を支援する姿勢を示すことで企業の社会的な信頼やブランド価値も大きく向上します。さらに、イベントなどを通じてターゲット層と直接顔を合わせる機会は、他の媒体にはない高い訴求力を持ち、非常に強力な広告効果が期待できるため、企業にとっても投資価値のある魅力的な提案となります。
既存のメディア広告は、資金さえあれば誰でも掲載できる反面、どうしても「いかにも広告である」という印象を与えてしまいがちです。 一方で、まちづくり活動への支援という形をとれば、協賛枠をあえて数社に限定することで、お金を払えば誰でも出せるわけではないという高い希少価値を生み出すことができます。これにより、広告特有の押し付けがましさが消え、企業の認知度を高めるだけでなく「地域に貢献している」という信頼感や好感度を大きく向上させられる点に、他にはない独自の強みがあります。
近年はSDGsやESGへの意識が社会全体で高まっており、取引先や消費者、さらには求職者が企業を選ぶ際にも「地域貢献にどれだけ取り組んでいるか」という点が非常に重視されるようになっています。こうした背景から、企業にとって、地域に根ざしたまちづくり活動を支援し、その取り組みを社外へ発信していくことへのニーズは、かつてないほどに高まっております。
様々な活動に活用できる
弊社では、事業の9割以上において「まちづくり活動を広告媒体として捉え直す」という手法を取り入れています。
この手法は非常に奥が深く、状況に合わせて無限の組み合わせが可能であり、これまで様々な形で成功を収めてきました。企業に提供できる価値は、プロモーションやブランディング、さらには採用(リクルート)やマーケティングなど多岐にわたり、イベントや媒体、あるいは活動そのものにも応用することができます。
私たちが実施している伴走支援では、9割以上の団体が目標とする広告協賛額を達成しており、「こんなやり方があったのか」と驚かれることが殆どです。 具体的な実績としては、参加者20名ほどの企画で1社あたり25万円、過疎地域で開催した企画で64万円の協賛を得たほか、最大で1社から550万円の予算を獲得した事例もございます。
また、この手法は「企業版ふるさと納税」にも非常に有効です。自治体から営業代行を依頼された案件はすべて成功しており、1件あたり100万円から300万円の寄付につながっています。企業版ふるさと納税は、内閣府の規定の範囲内で寄附企業へメリットを提供することが認められているため、そのルールを遵守しつつ、企業にとって価値のある広告提案を構築することで、着実な成果を上げています。
事例
弊社の自走化事例は殆どが、まちづくり活動の媒体化による広告協賛です。
事例①ストリートカルチャーイベント ※弊社運営
ストリートカルチャーを愛好する層と建設業界は、実は非常に相性が良いのが特徴です。
この活動を「採用広告」の場として活用することで、企業のプロモーションやブランディング、さらには求職者との直接的な接点の創出に高い価値を感じていただき、実際に広告協賛を得ることに成功しています。
参照:自治体予算の倍以上の事業を実施し更に自走化
事例②市民活動イベント ※伴走支援
小さいお子様を対象としたイベントの開催が決まり、住宅メーカーのメインターゲットと一致していたため、企業のプロモーションやブランディング、さらにはメインターゲット層との直接的な接点の創出に高い価値を感じていただき、実際に広告協賛を得ることに成功しています。
参照:協賛獲得は自分で全てを経験することが大事!初挑戦による事業自走化。
事例③市民活動自体 ※伴走支援
摂食障害を持つ方々が安心して働ける環境を整えることで、「新しい雇用のあり方」という独自の価値を確立しました。企業にとっては、多様性を尊重する姿勢を伝える採用広告としてのブランディングや、新たな人材層との接点に大きなメリットがあります。この切り口が評価され、広告協賛の獲得に成功しています。
参照:長年の活動疲れを収益化で自走化
事例④地域特化型プロジェクト ※CSR構築コンサルティング
人口1万人ほどの街において、「シニア向けのまちづくり団体」構築と「大型イベント」を開催します。
この活動は地域に根ざした住宅会社が運営しており、地域貢献を通じたブランディングに加え、活動を通じて住民の方々と直接つながる機会を数多く創出します。これが結果として、住宅受注の増加につながる「広告価値」を生み出します。さらに、大学生とも連携して活動を行うことで、将来の採用に直結する広告価値も同時に創出します。
この会社では、これまで住宅販売や採用活動に充てていた500万円以上の広告予算を、「まちづくり活動広告媒体」へとシフトさせました。
弊社はコンサルティングと一部事務局を受託しております。
最後に、「まちづくり活動の媒体化」は、すでに数多くの成功事例を生み出しており、現在もさらなる進化を続けています。まちづくり活動そのものが、既存のメディアにはない独自の価値を持った広告となるのです。
この考え方と手法を取り入れることは、多くの団体が直面している「資金不足」という課題を解決するための、大きな糸口となります。
この記事はノウハウの一部を簡潔に紹介しております。
手法・事例の詳細は文字では全て書ききれない為、省かせて頂いております。
伴走支援では、プレイヤーの事業を通してノウハウを活用し支援・育成を行っております。